~義父の死から~ 家族や友達を大切にするひと/しない人
夫は、家族を全く大切にしていない。
義父があと僅かな命とわかっても、病院に行くことはなかった。
(夫的にはコロナといっているが、あれは2010年2月上旬だった。日帰りでもなんでも、行こうと思う気持ちがあれば行けた。まあ、義弟からはまだ状況落ち着くまで来なくていいとは言われていたけど。)
私の知る限り、義父に電話もしていなかった。
病状を気にかけて、義母や義弟に電話をかけることもなかった。
そうしているうちに、あっという間に義父は亡くなった。
葬式の挨拶では、声を震わせていた。
ただ、中身は殆どなかった。個人への感謝とか、思い出とか。
挨拶は、1分ほどであっという間に終わった。
正直、夫が声を震わせたのには驚いた。
義父に対する思いがあったのだと。
でも、その後、夫が義父に思いを馳せたり(唯一、お盆の時に迎え火セットを買おうか迷ったと言っていた。私の誕生日と一緒で、口で言うけど準備はしない。結局、私がスーパーまわって迎え火セット探したが、時遅し。どこにも置いてなかった)、義母を心配して電話をかけることは、一回もない。
夫は、友達がほとんどいない。
務めているのは、昔ながらの日本のメーカー。
当然飲み会も結婚式も、それなりにある。
でも、夫の飲み会は年に1.2回。
結婚式に呼ばれたのは、20年で1.2回。
おそらく、飲み会も結婚式も断っているのだと思う。
昔は、夫が誰よりも自分の事を考えているのだと思っていた。
自分が夫の中で特別な人間なんだと、誇らしく思っていた。
でもそれは、夫の針の穴の様に小さい関心事に
たまたま私がすぽっと入っていただけ。
家族の最後の時に、家族に対して愛情を示せない人。
友達の人生の喜びや悲しみを分かち合えない人。
そんな人の特別に、どうして自分だけがなれると思ったのだろう。
義父に対する対応は、まるで未来の私への対応を
見ているようだった。